小学5年生は、1学期の初回の地理の授業を
終えました。
「日本地図を広げて見ます。
日本地図には、いろんな情報が書いてあります。
君は、その情報の何が学ぶときに重要だと思いますか?」
こんな問いから始まった授業。
「日本においては、山です。
全ての思考の出発点をまず山に置きましょう。
先生の授業は必ず山の話から始まります。
まずはその理由から説明してゆきましょう。」
これからまずは日本の47都道府県について
学習をしてゆくのですが、
ここから先の授業はしばらくは、
山→川→平野の因果関係と土地利用の
共通点について学んでゆきます。
中流部扇状地や盆地は果樹栽培に適し、
下流部は稲作・畑作が基本で、
大都市を形成したり、工業が
発達している地域を形成したりします。
地図を見たときに、県の特徴を把握し、
その因果関係を捉えられていると、
何かをいきなり覚えるのではなく、
地形から類推し、因果関係を作ろうとする
頭が育ってきます。
「ここが同じだね。地形や気候が似ている。」
「ここが同じだね。交通網が発達しているから
工業地帯を形成しやすい。人口も多い。」
みたいな、抽象化による理解を
地理の授業においては目指しています。
周辺的な知識はやはり問題演習や
資料集の読み込みなどによって詰めてゆきますが、
何にしてもごく基本的な知識のつながりが
適切に整っているということが前提です。
まだ、初回の授業ですから、私の話していることが
どれくらい重要度の高いことなのか、ということは
生徒にはピンときていないと思います。
が、授業が進めば進むほどに、この人は
こんな目線で地理を学ばせようとしていて、
こんな風に楽しませようとしている、ということが
ピンとくるようになってくるでしょう。
その時が、小学5年生が地理の授業に
はまり込むその瞬間であると言えます。
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