小学ウィンパスとコアについて、両者の教材を
使ったことがある身として、少しばかり書いておきたいと思います。
【国語】
「ウィンパス」
字数制限のない問題が比較的多く、
難易度は標準教材の中ではやや高めですが、
指導者がついてちゃんと考え方とかを
指導することによって、文章読解については
過不足のない指導を行うことができます。
一方、文法ページを見渡しますと、
解説と問題の構成がちょっと微妙で、
ややあっさりとしすぎているように見えます。
予習シリーズに見慣れているせいもあると思いますが、
自分で読んで納得するというよりは、学校の先生の
授業をちゃんと理解している子が解きこなせる、
そんな印象を持つ問題群です。
付属しているウィンパスドリルは、
漢字の説明があまりに少なく、あの構成で
解かせていくにはやや難があります。
漢字は一定程度成り立ちや意味をつけて
子どもたちにも納得のできる工夫が必要で、
その点では不完全なドリルだと言えます。
総評としては、ややできる子向けで、
一人でさせていくにはちょっと難しいところが
残るように見受けられるというところです。
「コア」
二度同じ問題を別構成で解かせる視点は
見事なものだと思います。一回目で要点整理をし、
二回目で読解をしていくという点で、
こちらはむしろ個別的に、あるいは独学的に
解いていくのに適しているといえます。
しかし、問題の難易度はそんなに高くなく、
抜き出し系の問題が多いというのは課題でしょう。
同じ会社が作っている教材にウイニングという
教材がありますが、それとはちょっと違っていて、
なんとなく、「それは国語なのか?」という疑問が
残るような問題があることも事実です。
二度目の読解の際にもう少し工夫のある問題が増えれば
本当に良い教材となっていくでしょう。
鈍として解き終えるという、惜しい感じのする教材です。
しかし、国語力の不足する子たちにとっては、
取り組んでいて分かった感じがある教材になっています。
完璧な教材など、この世にほとんど存在しません。
どちらを使うにしても、指導者が何に重きをおき、
教材を通して何を伝えていくかという事が
重要な事だと思っています。
しかし、これだけは言わせてもらいますが、
国語の、特に説明の力を鍛えていくのは、設問のキレです。
意図は分かりやすくとも、どう説明をしたらいいのか、
それを真剣に考えたくなる問題です。
その点では、現在小5に使っている小4向けの
予習シリーズはほとんど最強の矛でして、
今の小6はエフォートというウィンパスの上位互換の
ような教材を使っていますが、もう少しこの子たちの
全体的な国語力が高ければ絶対に予習シリーズを使って
指導をしたかったと思っているほどです。
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