2024.07.10 01:00なぞり書きと写し書き。これは、高校生の生物のRNAの説明の時にもよく言いますが、幼稚園生の、特に「字を書く」段階での指導にも考えることです。なぞり書きには、基本的にはみ出るところはあってもエラーはありません。しかし、写し書きをさせると、途端に左右反転があったり、曲がる回数が増えたり、全く違うものを書いてしまったり、とエラーが生じてしまいます。RNAの転写の原理も実はなぞり書きのような理論に基づいています。だから、遺伝子異常は極めて確率的には少なくなります。ところで、写し書き、にはいくつかの認知発達が必要です。今一年生には「字」を教えていますが、字を書く時に、自分の手元ばかりを見ていると、文字を書く技術は向上しません。一画一画、お手本を確認しては位置をそろえるような目線の動き...
2024.04.14 01:00入園式。本日は、愛の泉こどもの園の入園式でした。大学時代の先輩なお子さんが入園するということで、ご挨拶もかね、ユウ君を連れて午前中は園に向かいました。彼はしかし本当に幸せ者ですね。本当に色んな大人に声をかけてもらい、触ってもらい、優しくしてもらっていますから。さて、園には入園を喜ぶ子どもや親御さんの姿がたくさん見られ、ほっこりとした気持ちになりました。妻の園は本当に人気のようで、今日塾の面談に来られていたご家庭も検討していたけど入れなかった、と。お話をされていて、私はあまり園の経営の話などは関係ないのでほとんどしないのですが。私は単に、年長児のワーク指導を行っているだけですから。周りからそのようなお声を頂くことは本当に多いです。地域でもマンモス園の一つとして数...
2024.01.24 01:00幼稚園児の力。幼稚園児は新年に入り、本格的に小学校準備をスタートしてゆきます。教科的なものもありますが、上記のような物以外にも、空間認識を高めたり、ワーキングメモリを鍛えたりするトレーニングも入ります。そして、今日のラストの難問はこちら。
2023.06.07 01:00小さな子のラブレター。ご存知の方も多いですが、私は週1で幼稚園に出向き、年長さんの指導をさせていただいています。指導目的は、遊びの多元化。数量認識、平面、空間認識、抽象化、ルール思考、といった、多面的な領域を鍛えることにより、遊びの質を向上させる、のいうものです。「受験指導ではなく、お願いしたい。」という園長の言葉に感銘を受け、もう10年近く携わっています。そう、私は年長から高校3年までの幅広い世代の成長をずっと毎年追いかけているのです。だから、この時期に変化がある、この企画を経て成長する、というような、年間カリキュラムを超えて、子どもの発達を考察できる特殊な仕事をさせていただいているのです。おそらく一人の講師でここまで幅広くやっているケースはかなり珍しいと思います。それは...
2023.03.10 01:00天童将棋駒。に関連して。今度、藤井聡太さんと羽生善治さんが佐賀県の上峰町にて対局をするということを先日耳にしました。この対局については全て見ており、まさに異次元の対局が積み重ねられ、対局を経るごとに2人の棋力が極まるように思える対局でした。先日幼稚園生を指導していても思ったことなのですが、ギリギリの局面に個々がよりよい判断をしようとしたその場面の数によって、人の能力は瞬間的に極まる、一気に引き上がるということもあるんですよね。その子は賢い子で、難しい問題に手を止めていました。しかし、じっと問題を眺め、考え、試行錯誤の果てに答えに辿り着き、私はその一部始終を見守る人でした。ずっと手を挙げたその子に、「しっかり考えたね。」と一言言ってはなまるをつけました。大人しい子で...
2022.11.02 01:00一生懸命は静か。今日は幼稚園児の指導、低学年の指導を経て、5年生と中学2年生の指導がある日。1週間では割と濃い目の日です。幼稚園児に教えているのは基本的には具体物による数量認知、ワーキングメモリの強化、図形認知の強化、ルール思考、等々。これは教材の作り手にしか分からない世界ではありますが、徐々に私の狙った能力が育ってゆくのを見ています。集中し始めると、たかが幼稚園児などとは思えないもの。大変静かに、集中して、解決しようと試みます。彼らの毎週の状況を見ながら、問題難易度を変えてゆき、ギリギリ解決できて面白いラインを模索しながら指導の組み立てを行います。指導は、教材が重要。これは、大学である先生が言っていたことです。ただ、教材を選ぶために自分が何を相手に身につけさせたいか...
2021.06.02 01:00静かな時。幼稚園児のワーク指導は今日で3回目となりました。こちらの園とはご縁があり、指導は8年目になります。以前は市販教材を使ってましたが、今はカリキュラムも教材も手作りさせてもらっています。今日のワークでの年長さんは大変集中力が高く、早くも小学校に上がる前くらいの静かさで熱心に取り組むシーンも見られました。ワークが好きって言ってくれる子もたくさんいて、用意のしがいがあります。
2019.12.18 01:00幼稚園児の学び。幼稚園生のワークも、この時期になると40分で8ページくらいは進められるようになってきます。このレベル設定で8ページもこなせるようになったのは、今年が初めてかもしれません。問題のレベル設定、カリキュラム、2年前からこれをお任せいただいていて、今年は完全にそれを私のオリジナルで編集させてもらいました。もうワーク指導は7年目が終わろうとしていますが、一体子どもたちにとって何が難しくて、どんな言い方をすると伝わりやすくて…といった細かなことが経験的に分かるようになってきました。今日はかなりの子がラストのチャレンジで用意している問題まで解き終わることができまして、たくさんのガッツポーズを見ることができました。みんなしっかり小学校に上がる準備が整ってきていますね。...
2019.09.10 01:00優しさをどれだけ振りまくか。現在、幼稚園児向けの教材を作成しながら過ごしていますが、いつも考えるのは、難易度の塩梅、そして、子どもたちが何を自分で考えて解決できたかということです。自分は幼稚園の先生ではないので、一回一回のワークの時間で子どもが何をできるようになったかという視点を中心に指導を組みます。認識の力によって身につくものへの不確実性が高いので、どこに落としどころをつけ、どうすれば全ての子に有益である指導をできるか、そんなことばかり考えるのですが、それゆえに指導内容を考えるのに、塾生への指導内容を考える以上の繊細さを要求されます。塾生相手には、私を選んでいる以上、わたしの要求するところに少し足りないなら自分で努力するよう要求しますが、幼稚園児相手にはそうもいきません。しかし...
2018.06.05 14:52じっけんきょうしつ。幼稚園生たち向けに月に1回、”じっけんきょうしつ”を行うようになりまして、今日が初回でした。幼稚園児と理科実験を行っていくにあたって、いくつか論文やレポートも読んできました。「大人が面白いと思っていても、幼稚園児が興味を持つとは限らない。」「幼稚園児には、理論ではなく感覚で科学に触れさせられるようなものが良い。」「五感で感じられるようなものが良い。」などなど・・・そういうことを考えていますと、いったい何をやったらいいんだ・・・と自問自答をしながら今日の内容を考えていましたが、今日は結論として制作も易しく、楽しい実験の一つであるダブルリードの笛をストローで制作しました。全国の他の園でも行われた実績もある実験で、手堅さで言えば十分な実験でした。「なんかスト...
2018.05.15 14:37「ねえ先生、ワーク楽しい」今日、幼稚園生向けのワークをやっていると、ある男の子がいつの間にかわたしのそばにいてわたしを見上げています。何を言うかと思ったら、「ねえ先生、ワーク楽しい。」と。表情には出さないのですが、何かのめり込んでどんどん解いていくのが楽しくて、それをわたしに伝えたかったようでした。「そうか、それは良かったね。先生ももっと楽しいの用意できるよう次も頑張るよ。」わたしはそんな風に返しました。現在は、幼稚園児の基本運筆と、基本的な図形の感覚を鍛えていくのがわたしにとっての目標となっていますが、来月はタングラムなんかを導入して、もっと平面幾何や空間幾何に親しみを覚えてもらう具体的な問題を導入してみようと思っています。従来は、園で用意されたワークブックを使い、それに追わ...
2018.03.17 14:35卒園式。本日、午前中はお世話になっている子ども園の卒園式が行われており、私のワークの先生として、来賓で出席をいたしました。今年の年長さんは、例年よりもお会いする機会が少なかったのですが、思い入れは強く、式の最中に頬を伝うものがありました。『おもいでのアルバム』を歌う最中に泣き出してしまった園児にもらい泣きし、保護者の方の代表のご挨拶の時にもらい泣きし、ドラマや映画のワンシーンを思いっきり体験したような1日でした。そのあと、お仕事の時間はあっという間に過ぎてしまい、終わった後に「今日って土曜日だったか・・・」と改めてカレンダーを見ました。時の流れは早く、来週の水曜日で今年度の指導は終わり、再来週より春期講座がスタートいたします。新たなメンバーを大勢お迎えし、私に...