数学の解法は一通りではない。

高校3年生や1年生と、
数学談義をしていました。

「これが分かりません。」

大分研究している問題が
あったようですが、
どうしてもしっくりこないようで。

y=sinθ^2-ksinθ+1/4(0<θ<π)について、
解が4つ、3つ、2つある時の
それぞれのkの範囲を求める
問題で苦戦していたようでした。

解説は、sinθ=tとし、
y=t^2-kt+1/4として、
さらに
y=t^2+1/4
y=kt
と分解して定義域の範囲で交点数を
考える解法が紹介されていました。

しかし、例えば
解が4つの時、どうしても判別式(D>0)で
解きたいのに、なぜ判別式だけでは
ダメなのか?という質問でした。

結論からいうとダメなのではなく、
二次関数の軸の位置や
(まあこの場合は切片1/4なので
kは必ず正となりますが)
f(1)の位置を考えれば
いいだけの問題であり、
数1の二次関数の考え方で
十分処理できる問題です。


彼は今、基礎的な力はかなりつけてますが、
基礎の壁を超えるために奮闘しています。
この壁をしっかり夏までに超えられるかで
結構大きく変わると思っています。

数学は、解に到達するアプローチが
様々に考えられ、今の彼のように
「、、、はずなのに」と考えられるのは
初歩としては十分です。

足りない要素に目が向くことが重要で、
正しいと考えられてきた方法で
ゴリ押すにはどうしたらよいか?を
探求することは大切な機会です。


高校1年生は、場合の数で
質問が出ていましたが、
結局、そもそもの場合の数に
関する考え方が根底から
完全に理解してやっている感じではなく、
なんとか教科書レベルの
問題を「公式的に」考えているに
止まっているようでした。
夏に場合の数はやり方自体から
丁寧に教えてゆこうと
考えています。
場合の数も、解説通りの
先でなくとも色んな解き方で
正しい通り数を計算することができ、
指導をきっかけに自由自在に物事を
考えることができるようになれば
いいなと思っています。
あくまで、きっかけ指導を
するというだけですが。


土曜日組の中学生たちも
かなり自由です。笑

中2は、剰余の定理から
微積に飛んで遊んでる子もいれば、
昔の内容の振り返りをしたい!と
節末問題、ハイレベル問題に
挑みながら底上げを図る子もおります。

中1の子はそもそも、
小学生時代からの下積みが
一番しっかりしているので、
それを予測し、もう解ける、
昔繰り返してきたであろう問題は
私の判断で省き、
必要なところは教え、
幾何、代数共に一般的な
中2の2学期中盤までの
内容を進めています。
来週は幾何は合同証明を扱い、
代数は不等式関連の問題を
たっぷり文章題で解こうかな、と。


土曜日来ている子たちの性質は
段々と変化してきていて、
「いっぱい勉強したい」子が、
「集中してたくさんやりたい」
になってきており、
欲がすごい。

この時間は、日常を忘れて
没頭できる、特別な時間だから
やりたいことをやりまくろう!

くらいな感覚でいるようです。

まあ、それくらいでないと
土曜日1回で伸びることは
ありません。

高校生、私立中指導はオプション的な
位置付けではあるので、
誰かに頼って成績を上げたい
とかいうケースや、やる気ないとかいう
ケースですとあんまり意味を
成さないです。

だからといって塾を変えて、
何回も教えてもらえる時間を
増やしても、成績はそんなに
変化しません。
学年が上がるほど、
重課金は意味をなさなくなります。
教えてもらおう、という感覚で、
短い時間で解き方を教えてもらい、
なんとか解けた、とかで
帰るようなら、成績など
伸びません。


中学入試は親の入試、
高校入試は塾の入試、
大学入試は本人の入試と
いうことがあります。

学年が上がるほど、本人の
欲、努力の質、量が問われます。

「何のために」とかを
考えないくらい、没頭出来ると共に、
何を与えられても、楽しいと
感じられる柔らかな感性こそが
最上位に位置する子たちの
自然な感性だな、と思います。

私立のトップランカーを
数人受け入れて指導してますが、
理解したい、理解したい、理解したい、、
と、心の声が聞こえてきそうです。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ