作戦を練る。

「10個の英単語を覚えてください」
「10個の公式を覚えてください」
「10ページの学習内容を覚えてください」

など、たとえばいろんなことを
覚えてくださいと指示出しを
したとします。

面白いことに、他塾経験が
ある子と、うちに5,6年生で
在籍していた子や、
通塾経験が長い子では、
初動が結構違うんですよね。

例えば、漢字ならば
うちの塾生はさっさと
オレンジペンを出して答えを
確認しながら書き取り、
赤シートで隠しながら
徹底的に指ですすすっと
何度も書いて覚えます。
ここの初動に迷いがない、というのは
塾の文化的なものです。


そして何より、
意味理解が必要なものは、
問題演習より何より、
まとめの読み直しが
優先されます。
これは、私の大切にしている
考え方の一つです。

通塾経験が長い子ほど、
あんまり初めから反復して
問題を解きません。
何度も単語を書き連ねるだけの子や、
問題集に掲載される問題の答えだけを
覚えてしまうだけの子の
パフォーマンスは低いです。
なぜなら、それは
手順として結構後に来るもので、
詰めの作業であるからです。

「覚えるには、覚える相手に
大して作戦がいる。
また、覚えてしまう方法と、
それが身体化するための
定着のための方法は別。
いいかい、問題演習は、
覚えてしまった後の
定着化の作業であって、
覚えるために解く、というのは
思考を浅くしてしまう一因になる。
一周ざっと解くのは大切だが、
それはあくまでも、何を
覚えていなかったか、
理解できていなかったかを
確認するためだけのもの。
そして、何度も解く、という学習は
身についたものが頭から出てくる
頻度と速度を上げるためのもの。
つまり、正確性を上げるためのもの。
基本は、よく読んで
理解することが優先される。
演習はラストに一気に反復する形で。
読書するように学び、
毎日マラソンをするように
定着させて下さい。」

気合いと根性で、みんなと
同じ内容をできるだけたくさん
覚える、というような
時代はすでに終わり、
(というか、もともとそんな
時代はなかったのかもしれませんね)
熟考によるインプットと
計画的なアウトプットにより
自身の学びを最適化しながら、
あらゆるツールを用いて
補足的な情報を付け加え、
知識のオリジナリティも求められる
ようになったと思います。

今の時代に生まれた子は幸せだと
思います。歪んだ競争意識に捉われず、
きちんと学問した子が
報われるような時代に
近づいたように思うからです。

時代は進むほどに洗練されて
ゆきます。

知識が多い子が偉い、のではなく、
知識を自分のものにして、
それを通して新しい思考が
できる子となるように、
育ててゆかなければならないと
自戒する日々です。

私もまだまだ自分を
もっとアップデートしなければ
なりません。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ