改めて、覚える奥深さ。

覚えることは、学習の基本。

これは、生徒全体に毎年
口酸っぱく言ってますし、
やはり、覚えることにフォーカスして
反復できるようになった子は
時間を経て全般的な能力が
向上してきます。


覚えるには、単に取り組む以上の
戦略的な時間が必要です。


1.対象化
何を覚えてないか明確にします。

2.意味理解
どう考えたらいいか、
繰り返し読んだり、
具体的に考えたりする過程です。

3.反復
身体化するまで知識を
頭に叩き込みます。

4.説明、運用
それを使って説明をしたり、
応用問題を解きます。
どのような理解が足りてなくて
分からないのか、という
再整理が必要になるプロセス。

5.解釈
最終的な落とし込み。
ここで、基本事項も再整理します。
そういうことだったのか、という
「ストンと落ちる」経験が
ここにあります。
ここまでいって、忘れない
知識に昇華します。


順番は、教科によって
色々ありますが、究極的に、
学習、覚えるという動きには
ぐっと向き合って考える
プロセスが必要なのであり、
そこが飛んでる、
一回やって、赤で直して
終わる、みたいなやり方では、
到底、先の5つのプロセスを
全て踏むことはできません。


能力的なものもあり、
反復量が人より多めに
必要になる子もいますが、
向き合う時間を長くすれば
いいのであり、最終的な
落とし込みに向かうことが
できるようになります。


算数や数学でそれを可能にするには、
解説を読むプロセスもかなり
重要なんですよね。
子どもから解説を奪っては
いけません。
解説をどう使った上で、
その後どうやり直したり、
理解し直したりさせるかを
考えなければならないのです。


そういう意味では、
小学生用の予習シリーズというのは
解説が鉄壁の出来栄えです。

なので、直前に宿題だけする
子どもはその価値が
受け取れきれずに持て余します。


中学生も同様ですが、
読んで理解する、というプロセスが
極端に少ない子は、必ず
国語力が低い傾向にあります。

分かろうとするのではなく、
全体像を掴もうとするのでもなく、
形骸的なことに終始したり、
これは中学生には致命的ですが、
終わらせようとすることだけに
注力し、その後何もしない、
というのは、将来的な学力を
鍛える上でほとんど寄与しない
やり方なのです。
勉強下手により学力低下の
歯止めを押さえられなくなり、
時間がすごくかかるケースもあります。
重症患者、といった感じです。
中途入塾組は特に、初期の
エネルギーがとても大切。
課題やれないくらいならば
もう詰んでいます。


結局、中途半端にしかやらない子は、
提出物だけはきちんと出せても、
パフォーマンスが上がらず
時間が無駄なんですよね。
身につく量がかなり少なくて。

だから、課題やってないなんてのは
100%論外なのであって、なんとか
課題だけやってる子も大部分
時間の無駄遣いをしている、
ということなのです。
本当に価値ある時間を持ち、
自分の実力形成に投資できるような
習慣を持ててこそ、指導から受け取れる
情報価値が上がるのです。


自分の価値を引き上げる、
自分の有限な時間を的確に投資して
効率を上げる、そんな頭を
持っていたとしたら、、、

そんな子いますか?と言われれば、
中上位層は皆そうです、としか
言えないのですが、
下位で燻る子はどこかで
奮起させ、変えてゆく強引な
動き方もします。

そのためには、一回自分の
ダメさ加減を理解しなければ
ならない子もいるんですね
ケースバイケースですが、
中途半端な成功よりも、
ガツンと失敗した方が
自分を客観的に見られるようにも
なったりします。


まあ、それも人それぞれですけどね。


話はそれましたが、
覚えるということ、そのことこそに
最も戦略が必要なのであり、
安易に考えてはならないのです。


どう覚えるか?ということは、
どう理解するか?どう繰り返すか?
どう解釈し直すか?といえ
様々な要素を含むため、
覚える、という言葉は
非常に多義的だと思うのです。

回数だけではない、本当にその内容を
自分が理解し抜くにはなにが
足りていないのかを考えなければ
ならないのです。


だから、覚えることは、
学習の本質なのです。
いえ、本質の一端をなすのです。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ