教科書の読み方のイロハ。

中2地理です。

この学年は、頭はそれなりにいいけど、
理解が深くない、というのが
テーマとなっており、
教科書の読み方について
レクチャーしました。

「このページを隅々まで読んで、
面白いと思ったことや、
疑問に思ったことを
言ってみてください。」

と、この指示だけでも
大分差が出ます。

これまで、太字にしか興味がなく、
太字にしかマーカーを引かず、
太字の記号的暗記にとどまるような
オシャレ系ファッション的学習に陥り、
浅い読み方しかできていなかった子は、
初めて考えた、みたいな
顔して文を読んでいました。
というか、教科書自体を
初めて読みました、みたいな
表情で読んでたのが印象に
残っています。

たとえば、カルデラの周辺部を
外輪山といい、ここに水がたまると
カルデラ湖と呼ばれます。
これは、教科書にも明記されています。
たとえば、宮古島には
水不足に備えて地下ダムが
設置されています。
これも教科書に明記されています。
鹿児島や宮崎のシラス台地では、
土地が痩せているので
動物の糞を利用した堆肥を
使ってきた背景から畜産が
盛んになった、ということも、
教科書に明記されています。

へー!とか、なるほど!とか、
感動のない子には、
地理を身につける以前に
地理を楽しむ素地ができておらず、
きっと授業も話半分というか、
「要点だけ」掴もうとして、
「要点の前提」がない、
つまり、形骸化された知識を
力技で暗記している可能性が
極めて高く、学習効果が
思うように出ていないのではないか?と。

確かに運動量は大切であり、
身につけた後に考える、ということも
方法としてはありますが、
基本的に、よく読み、考え、
問いを持つ、というのが、
日常学習における最重要な
視点であり、点が伸びない、というか、
不思議と自立しない場合は、
「読み」による理解のプロセスを
飛躍しているケースがとても多い、のです。
その点、問題集を与えない
私立校の子たちはよく教科書を
読んでいますし、読みが深いです。
質問もよく出ますしね。


根本的なところがまだ整っておらず、
勉強をさせる以前の問題である子は
実は相当数おり、
確かに演習量が増えれば一定程度
伸びるのですが、それがはたして、
総合的なその子の問いの力を
育てたのか?といえば、
まあそれは必要なことの半分を
遂行した、というにとどまります。


最終、めっちゃ解かせますが、
それが勉強だと勘違いしないように
導きたいと思っています。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ