中学1年生も学習リズムが整ってきており、
あまり細々とした指示出しをしなくても
試験範囲を自分で見て、自分で対策を組み、
必要な学習を考えられるようになってきて、
4月当初からの成長ぶりが伺えます。
”中学生として”自立できるようになるまで、
やはり数ヶ月はかかるように思います。
この前もちょっと
話したことなのですが、
「試験範囲配られるまで学校のワークに
手をつけないって無駄じゃない?
なんども繰り返していいんだから、
習ってすぐ一発やっておけば復習の手間も
減るのに。その辺時間の無駄遣いを
しているんじゃない?配られたものは
ガンガン自分のものとして使いこなそうと
そういう意識でいないと、この勉強道具も
君の学習自体も、君のものなんだからね。」
という言葉は、特に中学生全体に伝えたいことです。
中学生の学習内容というのは、
中学受験と比較しても、大学受験と比較しても、
なんというか易しいものなんですよ。
少しぬるいなと思うことの方が多いのです。
しかし、それらを自己管理し、自分で
分からないことを分かるようにしていくために
どういうふうな学習を構築していくか、
それ自体は今後もずっと続いていく学習にとって
重要な部分を占めていきます。
中学生は、実はよほど必要がありそうな単元以外は
あまり授業自体も行っていません。
この子たちに必要なのは、二度手間な授業ではなく、
定期の復習機会と、今持っている理解度の次元を
上げていくための応用トレーニングです。
タイミングよく演習課題を指示できるということが
指導者にとって重要かなと認識しています。
自分の実力に見合った学校を選択すると、
授業も教材もそれなりの難易度になりますから、
あとはそれに合わせて自分の学習スタイルを確立していく、
そういうことが大切になってきます。
中学部で集団指導を行う塾もありますが、
基本的には無駄が多いという認識です。
(標準以上の力を持っている子にとっては
必要のない情報の方が多いと思われます)
かつて私もやってみたことがありますが、
その時間、集中的に演習をさせた方が
よほど成績が向上したということもあって、
昨今は中学部における集団指導はほぼしていません。
絶対伝えておかなければならない情報など、
十数分の話でもって理解させることも可能です。
これは、小学部指導との最も大きな違いでもありました。
小学部は基本学校の課題も授業内容もそんなに難しくないので、
余剰の時間を使って多くを指導することができます。
うちで最も難しいことをやっているのは小学部です。
しかし、中学部は手持ちの教材だけでも潰さなければ
ならない基本事項が目白押しであり、テストも多いため、
子どもたちの学習リズムを崩すほどの内容を与えても
意味が薄まってしまうものです。
だから私は、いつでも(塾を)卒業できそうだという子が
もしいたとすれば、それも良いのでは?という認識です。
もちろん、必要な応用演習の指示というのも
指導者の観点から随時出していきますし、教材も
与えてゆきますから、そういった意味での機会損失も
考えられるということもあって継続というセンもありますが、
基本的に学校から受け取る学習内容を充足する習慣を
身につけるという点において、子どもたちを自立させるよう
私自身努めているところがあります。
それでも塾が好きな子は、せっかく来た時間を生かして
新しく生じた疑問とか、素朴な疑問とか、
私にぶつけては、「なんでそんなこと先生が知ってるんだろう・・?」と
不思議に思いながら楽しそうに過ごしています。
読んでみな、と本を紹介されたり、一つの概念について
私が思うところを説明してみたり、議論したり、空間的には
ほとんどラボのように機能しています。
話が大きく逸れましたが、中学生はよく自立してきました。
あの学習もこの学習も手抜いている、なぜほったらかした?
みたいなことも少なくなってきており、そういう点で、
”特に自分でやって失敗経験をした生徒”ほど、よく
反省して次に生かせているようであるということも、
中1、中2、中3通して、全体としての傾向です。
中3の子は、中1から通して初めて総合8割を突破したそうで、
これはSAGAテストでのことだったのですが、
これはこの2年半で初めてのことだったそうです。
この子も中1の時にはやりたくないこととか、そういうことから
目を背けてきたことも多かったのですが、
今、自分が伸びているということをしっかり自覚して、
自分なりの方法を確立して、すっかり自立しました。
中1にもその片鱗が見え隠れするようになってきており、
自分のものとして、自分のために行う学習という
意識をしっかり持って、これからも学んで欲しいと
そういう風に思っています。
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