中学3年生は、定期テストを前に
仕事に関する演算の確認を行いました。
「荒い床の上に置かれた5.0Nの物体を
糸で0.6m引っ張った。糸につけていた
バネばかりは2.0Nを指していた。」
このような文章を見ると、
J=N×m
と中学教科書では公式化されてますから、勘違いをして
鉛直下向き、重力による力に距離をかけて
それを仕事とみなす生徒もこれまで
少なくはありませんでした。
仕事は、物体をある向きにある距離を動かすときに
生じるものですから、その向きに働く力が
重要であり、それをベクトルの矢印を使って
表現でき、それと同方向に移動させたという現象が
重要で、中学物理においては基本的なこととなります。
また、基本的には中学における仕事は
”等速直線運動が前提となっており”、
すなわち、同じ力を働かせ続けるのであれば、
逆向きに同じ力が働いていないといけないという
”慣性”との関連も、中学生では理解する必要があります。
基本に戻ると、まずは力を矢印で表せない場合、
本質的な理解には到達していないのです。
基本が抜け落ちたまま仕事の計算に入ると、
高校に入ってちんぷんかんぷんになる事も
しばしば起こりえる事です。
この学年は理系志望なので、そういった
細かい事柄にも言及しながら、概念の理解を急ぎます。
全体がしっかりつながった領域で、全体像を
捉えることが重要ですから、時間をかけたい領域です。
0コメント