「これは、先生のおかげですね。」

低学年の子が必死でパズル教材を解いていました。

その問題は本当にいつも難しいので、

この子はどうやってそれを解決に導いているのか、

どんどん解決していく姿が頼もしく思えます。

しかし、今日の問題はその中でも特に難しく、

放っておいたら何十分でも解決するまで考えていそうで、

なんか糸口の一つも掴めない感じでしたので、

今日はつい要らぬ口出しをその子にしてしまったのです。


ー「それ、ここまでは合ってるよ。」


この一言が、要らぬ一言であったのです。


「あ、そうしたらこれはこうで、

これはこうで・・・あ!出来た!

でも・・・」


「”これは、先生のおかげですね。”」


たまらん言葉であり、本質的でした。

この子は、どんなに間違えても、どんなに

時間がかかっても一人でそれを解きたかったんだ、

ただそのことだけを理解しました。


ごめんよ、もう口は出さないから。

君は十分に賢いし、探究心も十分で、

ちゃんとわかるまで考えたかったんだよな・・・。


おばあさんではないのですが、老婆心に似た

学習者には邪魔な気持ちが、彼の取り組みに

水をさしてしまったことについて、謝らねばなりません。


きっと彼は賢く育っていくでしょう。

私は、彼に一番考えたいテーマを毎週与えられるだろうか?

本質的な一言を突きつけられた上で、指導者として

あるべき姿について、先々の指導まで含めて

割と真剣に考える日となりました。

kojinkai

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