今日、小学生を相手に色々な話をしたり
聞いたりしている中で最も印象的だった言葉は、
「この問題はかなり難しいけど、じっくりと
何度も何度も考えていると答えにたどり着いて楽しい。
忙しいとこんなにゆっくり考えることできないから。
時間があったら何をやっても楽しいんだろうなぁ。」
という言葉でした。
そう、難しいけど楽しいことを考えるためには、
それなりの時間を要します。そして、解決の
タイミングを迎えた時に、ピリピリっと脳が
喜ぶ瞬間というのを感じるものです。
学習時間、というのは、何時間設定すれば
良いということはありませんし、
1時間やったら終わるとか、2時間やったら終わるとか、
そういうものでもありません。
逆に、できたならば30分くらいで終わるということも
日常の中にあっても良いのではないかと思うのです。
一種の裁量労働ならぬ、”裁量学習”といった感じでしょう。
「やりたいことに必要な時間を割ける心の余裕があること」
が最も大切なことなのではないでしょうか?
覚えることは、できるだけ隙間時間に詰める。
理解する事柄には、必要だと思えるまで考える時間を作る。
たったこれだけの王道的な学習をできない、
心の余裕もなく、学習意欲もない、そういう生徒さんに
伸び代は感じないものです。
”今日は絶対これをやるぞ!!!”って気持ちを持って、
忍耐強くそれに取り組む時間が取れるというだけで
相当いい精神状態で学んでいるものと思われます。
だから、例年夏休みに長時間学習に向き合う
小学6年生が思い切り伸びていくというのにも頷けます。
時間的な余裕がありすぎるので、1日のスタートの段階で
「これをできるようになろう」という意識が生じ、
それを解決するための潤沢な時間を得られるのですから。
この”心の余裕”というのが、一体どのくらいの
時間によって生じるかということは子どもによっても
それぞれです。短い時間でも意識を保ち続けたり、
別の時間までその意識が持続するような感覚で
いられるのであれば、1週間のスケジュールを
ある程度密にしてもやり遂げることができます。
一種の”時間を作る”という感覚に近いのです。
何にしても、目標があり、必要な時間が求められ、
その時間を集中できる状態にあれば、
少なくとも勉強を楽しくないと感じることはないでしょう。
こう考えてみると、私は生徒にさせようとしていることは
意外に少ないのではないかと思います。
道具は与えていますので、それに取り組む姿勢、時間を
どうコントロールしていくかということの
アドバイスを行なっているような感じに思います。
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