10周年。

2022年5月15日。

塾は静かに10周年を
迎えました。

個人で3年続けばいい方、
5年続く塾は少ない、
10年続けば本物。

こんなことを周囲から
言われながら、自分は
どこまでできるのかと
手探りで歩き続けて来ました。

様々な人との出会いに支えられ、
諦めてしまいそうな時、
心が折れそうな時にも
背中を押してくれ、
話を聞いてくださり、
時には食べ物を
持って来てくださったり…

記憶はギュッと凝縮されて、
そして、そこから搾り出されてくるのは
ありあまる温かい、
じんわりとした感情です。

ちっぽけな私の可能性にかけて、
子どもに投資するとともに、
わたしにも投資してくださった
温かな方々のおかげで、
ようやく地域でも有力な
塾へと成長することが
できました。



ところで、
驚くべきほどこの10年、
私は指導観は変わりませんでした。


人は、原因によって結果を
生むのではなく、条件や環境、結果において
自分を適応させるものなのだ、と。


若いほど柔軟。
だから、かわいい子には
旅をさせよ、なのです。

そう、旅を。

私の仕事は、親御さんが受けたことのない
教育を子どもに施すこと。
子どもが、独自に私を通して知った
世界を深め、誰かに語り、
あるいは自分の目で見て確かめ、
まさに結果に、環境に自分を
適応させてゆくこと。

「世界を取り込んでゆく力を」

教育理念に込めた想いは、
まさに新しい思考世界、環境、
条件、方法、ありとあらゆる
ものに自分を適応させて
進化してゆく子どもを
育ててゆきたい、というものです。

まずはやってみて、自分を
変化させてみることから
全ては始まります。

つまり。私は。
変化することを評価する。

これが、そもそもの私の
根本的な教育観です。

頭よくてもつまんない子なんて
山ほどいます。
一方、そんなに学業的には
優れてなくとも、礼を学び、
語学を学び、実学を学び、
大きく社会に貢献する子も
現実的に見てきました。


一回飛び込んでみて、
自分を変えよう、なんて大冒険、
私は大いに応援します。

頑張りたい子を何とか
サポートするような時間割も
自然発生的に生まれましたが、
それは私の発想からすれば
必然のものでした。


面白い子ってのは、別に
派手ではないんです。
ただ、いつも熱心だから
どこか人の心を動かします。
ふとした瞬間に感じる
変化の振れ幅が大きくて、
もっとこの人と学べば
何を見せてくれるのだろうか?と
楽しみになって、ますます私も
力を貸したくなる。

多分こんな風になれた子は、
どんな指導者が教えても、
ああ、この子は面白い、と
思うことでしょう。


ところで、私は大学の時には
逸脱論を研究をしていました。
社会には、ルールが存在するから
ルールからの逸脱が存在する、
ということを前提に、
社会のルール設定のあり方や
社会機能の全体像を
読み解こうとする学問です。

そういう意味では、
私と共にある小世界は
変化こそを是とする環境です。

そのような環境において、
子どもがどう育ってゆくのか、
私は私なりのルールを確かに
明確にして、子どもと向き合いながら
変化への適応力を育ててゆきたい。
そのように思っているのです。


能力が高い子ももちろんいいのですが、
努力して変化してみたい、
そんな子を応援できる環境を
今後も整え続け、教育は
価値のあるものなのだ、と
信じてもらえるように、
またこの後また10年間、
私も頑張ってみたいと思います。

私自身も変化しながら。
いや、私こそが変化しながら。


10年目には、ピアノの先生から
treasureという曲も頂きました。
明日のブログで公開したいと思います。
今日はお伝えしたいことが飽和しすぎて
ブログが長くなってしまいましたので。
(それでも半分くらい消して
推敲したのですが…笑)


今後とも、よろしくお願い申し上げます。