算数の能力を測定するときの指標になるもののうち
一つは分数を捌ききる力だと思っている。
これは単に計算ができるできないの話でなく、
1/2の1/3が1/6であると量感覚として分かるとか、
0.75が3/4の大きさだと量感覚として分かるとか、
4から見れば7は7/4倍であると量感覚として分かるとか、
そういったとても算数的な感覚の話だ。
意外とこういう小さなことが小学生の
感覚の中で上手くいっていないことが多い。
割合が苦手だっていうのは、まさに
分数感覚が欠如しているのと同義だ。
分母と分子の意味が正確に分かっていない。
文章の一言一句から謎の計算法則を編み出して
応用問題に対応できないケースも後を絶たない。
易しいテストをかいくぐったところで、
本質を見抜かれるのが入試だ。
この”量感覚”をどう掴ませるかが、5年から
6年1学期の過渡期においての重要事項の一つ。
分数は、そろばんのようには計算できない。
分数を一定の量や割合として考えられるような
頭を持てるようになって初めて
難関な文章題を解決していける手立てを
講じられるようになってくる。
分数を本当の意味で理解させるのは、
割と手のかかることだ。
計算さえおぼつかない小学生だって
結構いると思うから。
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