今日の5年生の指導内容は、外角の定理と応用、そして、多角形の内角と外角について。幾何は単純な公式暗記では上手くいかないので、少なくとも3通りくらいは説明を試みて多角的な理解を追究しています。それゆえかなり授業進度は遅いですが・・ちゃんと分かっていないよりは、ずっとマシです。
多角形の内角の和は、一つの頂点から対角線を引いて、三角形の数によって紐解いて考えていく中で、N角形の内角の和=180×(N-2)という式を導きます。それは学校でも習得済みで、スムーズに求められていましたが、そこで質問を辞めません。
「なぜ2を引くのか説明してみよう。」
三角形は2個少なくできる、というのは、経験的なものを抽象化したに過ぎず、あくまで感覚的なものに過ぎません。それゆえ、なぜ三角形は角の数よりも2つ少なくできるのかということへの説明を求めたのです。
まずは、一つの頂点から引ける対角線の数を規定する要因は何かということ。これは、そういう問い方をすれば割と簡単に説明してくれました。
「一つの頂点から対角線を引くとき、その頂点の隣の頂点へは対角線を引けない。よって(N-3)本の対角線を引ける。」
次は、三角形の数について。植木算をやった生徒たちはすぐにピンときていましたが、2箇所切れば3つに分かれるんですよね。対角線の数よりも一つ多くなるのです。だから、(N-3)+1=N-2と式をすぐに作ることができました。数学でいう正負の数は教えていませんが、3つ減らすところを、1つ増えるから、減らすのは2つ分でいいという算数的な理解によってこの式を導いていたという点で、いい頭を持っているね、と評価しました。
その後、対角線論議は、多角形の対角線の本数へと発展していき、(N-3)×N÷2まで。(N-3)が具体的になっているので、後の流れはシンプルでした。
小5の幾何は、中学への橋渡しにもなる重要単元が目白押しです。もう小5ですから、能力が高まってくると上のような抽象的な説明にも耐えうるようになってきます。
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