全部書いたのに・・@中3数学

”ABCDEFのアルファベットのうち

４つを並べると何通りか。”

の問題に対して、全通り書いてきたと

中学３年生が言って、それを正答してきました。

実に360通りの並びを、その子は全部書いたそうです。

「ノートが足りませんでしたので、

何十分もかけてもっと大きな紙に全通り

書いてきたんですよ。」

これには不謹慎ながら笑ってしまって。笑

この子の生真面目さがそのまま現れたような

解答痕なのでありました。

ー「書いてるうちに規則を見つけて

もっと楽をしようと考えないと、今後大変だよ。笑

でも、その気合いは買いだね。

今からその法則を見つけて解いていくということを

一緒に考えてみようか。」

「え・・・あ・・・う・・・はい。確かに・・・。

しかし、規則を考えるということをせず、

とりあえず場合の数は全部書くという固定観念に

縛られていました・・・。

はあ・・・これは確かに、理屈がよく分かります。

こんなに簡単だったんですね・・・。」

ー「これが、数学をやるっていうことだよ。

決まった方法を踏襲するんじゃなく、面倒臭いことは

必ず自分から決まりを発見しにいくとか、

工夫の余地を発見しにいくとか、そういう

楽しみ方によって付き合っていってほしい。

いいかい、面倒臭いことは自分の頭を使って

楽にしないといけない。

面倒だと思うことがあったら、

嫌だなって思うよりはむしろ、

いつも嬉しそうな顔をして

もっと楽にできないかって戦略を考えてみよう。

俺は授業でそのきっかけを与えているに過ぎない。」

すっごい猫かぶってて、ツンとしていて、

頭良さそうな雰囲気を出している子で、実際結構

よくできる子なのですが、深く付き合うと性格的なものが

もろに解答に出ていて、もっと価値観を変えてあげたいとか、

もっと楽しめる視点を与えてあげたいとか、

そういうふうに思うようになりました。