中学1年生たちが、割とプロセスの長い方程式に
取り掛かり始めました。
( )や小数や分数が混じり始め、
やはりこの辺りからはミスが出始めます。
しかし、このミスが何に起因しているかというと、
これまでと同じ行数程度で複雑な方程式を
解きこなそうという、途中を省いて
”かっこよく”解こうとする感覚なのです。
むしろ、初期の頃は長くてもいいのです。
3x+2=5x-8
3x+2-2=5x-8-2
3x=5x-10
3x-5x=5x-10-5x
-2x=-10
-2x/-2=-10/-2
x=5
3×5+2=17
5×5-8=17
これは問題に適している。
これは、方程式の移項の単元での
記述例です。学び始めの頃。
無論、=の列は点線を引いて揃えます。
もう移項の仕方を分かって大体できる子にも、
2週間くらいはずっとこの解き方で
解いてもらうことにしています。
そう、ただ移項をしている時にも、
等式の関係から両辺に同じ計算を行っているという
”幻影”が見えるほどに洗練をさせるのです。
スラッシュを入れて消す作業も綿密に。
心底移項というのがどういう原理に基づいているのか
その点を体で理解してもらうのです。
こうやることによって、
方程式でなく、計算の場合にも分母を消してしまう、
というようなミスがなくなるのです。
大体分かってるっていうのが一番怪しい。
それが後々”いつもなぜかミスってしまう凡ミス”に
繋がってくることもしばしばで、特に
中学生は人数ちょうどいいので、こういった細々としたことを
丁寧に丁寧に、ひとつひとつの所作に至るまで
見させてもらうのです。
どんなに頭が良くても、初学者である。
中学生までの対応の基本スタンスは変えません。
簡単なことだからこそ、原理を学べます。
原理は、後に続く体系の土台です。
小学生で割と余裕だった子も、一旦呼吸を整えて、
改めて第1学年であるという意識、初心に戻り、
学び進めていきましょう。
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