分かるとできるの違い。

中3の化学を教えていると、
分かるということと、
できるということは違うものなのだなと
思います。

今日もわりかし激しめに
議論が起こっていましたが、
根本的に議論するもの同士が
両者ともに理解が曖昧なので、
噛み合わない話も多くありました。
なので、途中途中で介入して
話をしてゆきますが、
片方はかなり解けていて、
片方は苦戦をするという
真逆の得点率です。

化学は、ある程度根本的な
どうして?を無視しないと
話が先に進まないことも
多くあるのです。

たとえば、中学生レベルで
「中性子って何?わかんない!」
とかいう次元で学びが止まる場合、
かなり効率が悪いんですね。

一から全部分かろうとするような
感じですと、苦手意識も確かに
生まれるんだろうなと。

それはそれとて、今相手に
しているのは、
イオンとは何か?ということ、
それは、ひいては、中1の時に習った
分子を作らない物質に関する
学びの続きであり、
イオン結晶が水溶して電離する、
そして、例えばそこに電子が
介入することにより、
イオン化傾向の低い物質が
電子を受け取ってゆき、
もとの金属や分子に戻る
プロセスを理解できるということ、
など、こういったことが
テーマになっています。

今テーマになっていることは、
ある程度そういうものだと思って
割り切るしかないところがあり、
化学はそういう意味では
中学生レベルでは考えすぎずに
やるというのも必要なことです。

当然高校ではそこを深めますが、
わかんない!嫌い!となるより、
それは保留しておいて、分かるところを
きちんと読み解くような、
「今は分かるところまで分かって解く」
とかいう割り切りも、時には
必要なのですよね。

ただ、分かろうとする態度も
必要ですし、教科書では絶対足りないので
色々読んでみることも必要に
なるかと思います。
学びは教科書では完結しませんから。

しかし、教科書は、現時点で
分かる必要があることを
並べて説明しています。
それは、必ず次への布石に
なっているのです。

そこらへんの切り替えが
上手い子は、やはり
成績も比例して高いです。

情報の取捨選択、今深めるべきことを
見極める要領の良さ。
しかしそれが、将来を占うわけではなく、
得意分野をすっごく深めて
成果を出す人もいますから、
何が正解かも分かりません。

ただ、現時点では総合点を上げるために
何を出来るか?ということを
突き詰めたら、そんな力が
必要になる、というだけの話であり、
結局人は、最終的には
得意な、自分の将来の仕事にする
専門分野を完璧に磨き上げて
人の役に立ったもの勝ちな
ところはあるかと思います。

分かろうとする態度のあり方について、
良いところは殺したくはありません。
賢く割り切るところは割り切りながらも、
しつこく問うてゆく姿勢も大切にしたい、
難しいところです。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ