おいおい、思春期の入り口か?と思う出来事が、小6を指導している時にありました。お母様とのやりとりで、「家でできることがあれば・・・」ということでご厚意をいただき、ご家庭でも非常に熱心に取り組まれていることがよく分かります。だから、10月度の模試の試験範囲を配布した際にも、「必ずお母さんに試験範囲を渡しなさいね。」と伝えました。すると彼の一言はこうでした。
「なんで?」
「いや、お母さんも試験範囲把握したいと思ってると思うよ。」
「いやいや、俺のことは俺でやるし。先生が言うなら一応渡すけど・・。」
この一連の会話を見つめていると、昨年彼が入塾した当初をよく思い出します。その当時は、「分からないことはお母さんに聞く」が彼の常套文句でした。最近では、それがほとんどなくなってしまったことを読み取れます。
「明後日の模試の対策プリント、今日は解けたけどまだ頭にすっきり入っていないから、解き直しておかないといけない。ちゃんと分かっておきたい。家に帰ってやっておきます。」
なんと頼もしいことでしょうか・・・。
そのあと、彼にこんな話をしました。
「勉強は、何をするかも大切だけど、誰とやるかも大切だよね。先生は君たちと一緒にいろんなことを学んでいくことがすごく楽しい。もっともっと!と要求されるたびに、先生の引き出しを片っ端から開けていかなければいけない感覚になる。君たちにとって先生がどうであるかはわからないけど、先生にとっての君たちはそういう相手だ。次はこうしよう、次はああしようって、いつも考えて毎日を過ごしているよ。」
彼はその言葉に対してさほど口を開くことはありませんでしたが、まあそれでいいと思っています。彼が何も言わない時は、すごく言葉をかみ砕いて理解しようとしてくれている時です。そんなことが分かっているから、それでいいのです。
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