4年生の仲間が正式に一人また仲間入りをしました。生徒たちにはやや緊張が走ります。あまりに計算が速く、自分たちが負けているような気がする中、どう心を安定化させて自分が自分らしく丁寧に学ぶか、そういう点で生徒たちは良い機会をもらったものと思います。
今日の算数の授業は、分数×整数・分数÷整数の授業です。分数×整数は、足し算の連続という点から読み解けば平易。途中での約分の有効性に気づいてもらうことによって、計算も効率化。ここはOK。
しかし、分数の割り算で、なぜ分母にかけるのかという原理が分からない子って少なくないですよね?おそらくお父さんお母さん世代の方も、子どもさん相手に完璧にそれを説明し抜ける方はもしかしたら少ないのではないでしょうか?できる方は、物事の原理をしっかりと深く理解しようとしてきた方であるのではないかと思います。
5年の指導案上でよく書かれることを紹介します。
・6/11÷3のような計算は、6個分を3等分すれば良いので、2/11。
・2/5÷3のような計算は、(原理的には)2/5を変換し、6/15÷3=2/15。
(面積図の活用のパターンが多いかな?)
(3で割れる2の倍数を探すという点では最小公倍数の思考)
・組み立て直して、(2×3)/(5×3)÷3=2/(5×3)より、整数割り算は分母にかける。
・約分がらみの割り算 ・・・
まあ、結構よくある指導の一つです。しかし、子どもたちはすっかり計算ができる安易な方法の方に走って、原理の方をすっかり忘れてしまいます。まあ、結構割り算の方は手数がかかるんです。そこを4年のうちから手抜きしたくないな〜っていうのが私の本心で、先取りしてる生徒にもちゃんと原理を説明し直し、基本からきっちりやり直したところです。
せっかく、”思考を鍛える”目的で通われているならば、こういった点にみんな関心を向けてほしいなって。途中途中で、「あれが役に立ってたのかぁ!」っていう感動とか、つながりとか、しっかり分かりながら進めてほしいんですね。
算数、めちゃくちゃ楽しいです。小学生の指導は確かに細々としていて、大人の目から見れば単純に見えるかもしれませんし、さっさと分母にかけちゃえって思うかもしれませんが、ちゃんと分かって先へ進む感覚っていうのは、しっかりと理論に基づいて、かつクリアに見えるものです。今の時期は特にそうでないと。応用が利く、というのは、こういった細々としたバックグラウンドを無視せず原理を心底理解しているということなのです。
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