学習のバランス。

学習は、よほど賢くて、
学校の要求レベルがそんなに
高くなければアウトプットに
かたよればいいですし、
難易度が高いものを与えられるとか、
授業にギリギリついてゆけるレベルとか、
そういう状況ならばインプットに
かなり時間を割くべきです。

かつて、弘学館、成穎、
成章で1位を取った子を
見ていたことがあります。
今も見ている子もいます。

その子たちは、全て
学習時間の7割ほどをインプットに
傾けており、残りの3割の時間に
驚くべき速さで演習するという
スタンスを貫いていました。
本当にめちゃくちゃ速いんです。
問題演習は、頭の中で
整理されたことの確認程度の
位置付けであり、そこから
ズレた部分はよく解説や教科書を
読み直して修正していました。
何が主であるのかという点が
根本的に違う子たちだなと思いました。


よく勘違いがあります。
問題集さえ何度も解けば
能力が向上するという錯覚です。
確かに問題集を何度も
解いているのを見ると、
成績が上がらなかった時の
言い訳も成り立つので、
指導者からすれば楽です。
現に、まあまあ成績も上がります。
しかし、本当はもっと
きちんと向き合い、考え、
理解する「時間」が必要なのに、
問題集ばかり解く子はじつは
考える時間が少なく、
向き合う時間が短い子が
少なくありません。
頭は、使えば使うほどいいし、
積極的に分からないことに
向き合うために、読み、調べ、
まとめ、考える、そんな
プロセスを経て身につけた
知識は抜けが少ないです。


塾が教えなければ成り立たないような
中学生指導は、実はそんなに
健全なものではなく、
日常の大部分を過ごす学校から
受け取るものを最適化
してもらえるからこそ、
塾の指導は生きてきます。


本来勉強は泥臭く、本当に全てを
捉えるまで逃さず、向き合い、
説明し、理由を考え、具体化し、
抽象化し、といろんなプロセスを経て
内面化されてゆくものです。

だから、とりあえず問題集の
答え覚えるみたいなやり方は
私の肌感覚には合いません。
よほどそれが必要な子に対して以外は
そんな方法は絶対にとらせません。

私は、生徒たちに賢く
なってもらいたいと思っています。
それは、点数がとれるという
次元ではなく、実践的な
学習が自律するという次元です。

私が要らなくなり、
私を超える子がたくさん
出てくるようになれば、
それが一番よいことだと思っています。

kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ