夜。
もう肌寒いというよりは、
心地よいくらいの風が吹き始め、
いよいよ季節も春を準備
し始めていることを
身体で感じられる時期です。
大学受験生たちも、
それぞれに進学校を決め、
各々にこれからの未来を
想像する、まさにspring、
くすぶっていたものが
希望と共に豊かに
芽吹く様子を近くで
見させてもらっています。
子どもたちにとって、
受験期は昼なのか、夜なのか。
私は、昼だと思っています。
活動的で楽しい、目まぐるしく
思考をはりめぐらせ、
覚え、活用し、自分の
実力の限界に挑む。
そして、受験を終えた今の時期は
まさに夜です。
ふわふわとした喜びと、
次のステージに向けて
何をしたら良いか、半ば
過去への感傷にも浸りつつ
自分と向き合うのです。
私にとっても、
この春の季節は夜に等しい。
明日への準備に向けて、
心落ち着かない、しかし、
ふわふわと喜びが溢れる、
そんな時間。
春は、夜がよく似合う季節です。
笑顔で迎える季節という感覚はなく、
ただ、これまでやってきたことが
次にどう繋がってゆくか
じっくり考える季節なのです。
この時間を、受験を終えた子たちは
大切にしてください。
そして、たまには、
外に出て深呼吸し、
自分を省みてください。
これまで自分がどうあったか、
これからどうありたいか、
冷静な目で見つめ直してください。
そして、これから受験を
迎える子たちは、こんな
穏やかに未来について
考えられるように、
常に昼に対して緊張感を持ってください。
長く日が当たる時間が続きます。
動くことを半ば強要されすらします。
しかし、そこから得るものも
多いでしょう。
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