指導者を前にした迫力。

 「この人は私と何をしてくれるんだろうか?」

 

 そういう好奇にも似た眼差しを、私はいくつも知っています。そして、心底学習欲を携えてくる子は、初回に会った時から迫力が桁違いで、まだ何一つ授業をしていないのに、何かを要求された気持ちになることも多いです。

 

 みんな、毎週元気に「よろしくお願いしま〜す!」みたいな感じでニッコニッコしながら扉を開けますが、私は実はそれが一番怖いのです。そういう場合、子どもは私を心底信頼していますし、応えられなかったらどうしようという小心が私を常に揺さぶってきます。

 

 意欲があるっていうのは、心底怖い。間違ってない感情だと思うのですが、どうでしょうか・・・。だから、ちゃんとやらねばという気持ちにもなりますし、今もこうやって会社が続いているのは、私をそうやって揺さぶってくる好奇が、後の世代から、後の世代から、次々と過去最高を更新して詰め寄ってくるけど、なんとか私が応えているからだと思います。適当なことを絶対に許さない生徒たちだから、私のちょっとした気の緩みとかも”面白くない”とか言ってすぐに見抜いてくるであろうことは予測の範囲内にあるのです。

 

 私がやってることは、ちゃんとまともだ。理に適っている。そう思えないと、時々じーっと考え込んでしまうことも多くなりました。塾が、自分が望んだ形に近づいていって、親御さんもそういう塾だと認識して選んでくださるようになって、だからこそ本当にこれって正しいのかっていう思考を反復することが増えたのですが、特段迷いがあるわけじゃないのです。

 

 自分って、一番難しい相手です。人に相対することが増えるたびに、自分というものが何者なのかを考えてしまうものです。

 


kojinkai

佐賀市の小中一貫学習塾 紅人会|kojinkai 公式ブログ